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ライムグリーン/グラスの底に
2010年 12月 26日 (日) 02:09 | 編集
20100926_0005.jpg
だいじょうぶ、すり切りいっぱいお注ぎなさい
Nikon EM / Nikkor 50mm F1.8 / Kodak SUPERGOLD400 / albus


先週のライブがあんまりよかったものだから、
もう一回佐賀市内であるライブにも、行くことにしてしまった。
例によって案内の通り会場のバーにメールを入れたら、すんなり予約が取れた。

毎月鹿児島に日帰りをしているくらいだから、遠出はへいきだ。
プライベートで乗る特急列車は、取材のときよりもうんと好きだ。





店内は少し細長く、右手の壁にステージらしいセッティングがあった。
そこに向かって席がゆるやかに3段、階段状にしつらえられている。
わたしは真ん中の段のカウンター席にすわった。とても落ち着く。

今回は、あきらかに「似たふんいき」のお客さんが多かった。
ドリンクのグラスを傾けつつ談笑するさざめきが、なんだか親しげ。
ハタチくらいの男の子が、「小学生からずっと聴いてたんです」と嬉しそうに語っている。
もちろん、ひとりで来ているお客さんもいた。開演を待つ間の、ふしぎな安心感。





お客さんは30人程度。小さなバーを貸し切っての、こぢんまりとしたライブ。
かつて足を運んでいたインストアイベントのように、彼はとても近くにいた。
が、結果としてわたしはこの日の演奏を、ほとんど目をつむって聴いていた。

それくらい気持ちよかった。飲んでいたからだ。

オープニングアクトの男の子(16歳!)が、
今の年齢にしか歌えない曲を歌っていて、なんだか好感をもった。
ギターのネックにはめられたカポタストには、
どんぐりやキューピーのキーホルダーが揺れていた。

その間にさいしょのオーダーを飲みきってしまっていたから、
メインのステージが始まる前に、わたしはカウンターにおかわりをしに行った。
お店のふんいきも、オープニングアクトも、
なんだかすでに、来てよかったなあという気がしていて、きげんがよかった。

めったに行かないけどクラブに行ったりして思ったのは、
音楽が気持ちいいときにお酒を飲んでいるとすごく多幸感が増幅されるなあ、
ということだった。
だからわたしは、メインのステージがはじまる前に確信犯的にもう1杯頼んだのだった。


演奏そのものにも、〈気持ちいい〉要因は間違いなくあった。
前回の、行事的な意味合いの強かった「里帰り」と違って、
田中さんは、すごくリラックスしていた。
小さなハコだけれど聴きやすく、音も申し分なかったと思うし。
近ごろのライブでは昔より、屈託のないふんいきでたくさんMCをしてくれる。
くつろいだ笑顔、あかるい演奏。

ゆらゆらと目を閉じて聴く。

すごく、すごくぜいたくをした。





終演後も、余韻がもったいなかったので
カウンターに移って、飲んだ。ちゃんとおいしくジントニックをつくるお店だった。

田中さんも、ふつうに店内に居た。途中までテーブル席で地元の人と談笑していた。
ほんとうに、屈託のないふんいきだった。おいしそうに煙草を吸って。

わたしは、ときどきカウンターのお兄さんと話し、
あとは演奏中のときと同じようにほおづえをついて、
目を閉じてぼんやりしていた。それだけで楽しかった。





1本早い特急に乗るつもりが、忘れ物をしたせいで、お店に戻った。
最終列車まで残って飲むことにしたら、常連さんがごちそうしてくれた。

ふわふわと光の中、博多行き最終・かもめ108号で帰途につく。
気づいたら7杯も飲んでいたので、椅子にふかく体を沈めて、眠ってしまった。
多幸感のメーターが、ゆっくりとしずかに振り切れる音。


大好きなひとの音楽のおかげで、むずかしいことを考えずに済んだ日。


すごく、いい夜だった。
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